生徒を理解しようとすることパートⅢ

新聞に出るほどのひどい虐待を受けた生徒を担任したことがあります。

新聞記事を読んでいて、「ひどいなぁ」なんて思っていたら、勤め先の学校に転入、私が担任ということになりました。そういう子の担任になると分かってから、児童相談所の方にどういう成育歴かを聞いたり、自分なりに被虐待児との接し方をネットや本で調べたり、いろいろと身構えていました。

実際にその子を目の前にして、一番役立ったことは、本で読んだ知識よりもやはりその生徒を理解しようとすることでした。

大人と普通に会話ができる生徒だったので、はじめは好きなキャラクターの話やアイドルグループの話をよくしましたが、徐々に小さい頃はどうだった、お父さんはどうだった、お母さんはどうだったといった話もするようになりました。「大変だったんだね」「ここにいれば安心だからね」転入してきて一番初めの担任となった私がするべきことは、共感して安心させ、不安な気持ちを抱かせないことでした。

はじめのころはクラスメイトが怒っているのを見ると、フラッシュバックをおこしてガタガタ震えていたりしましたが、安心感を感じられるようになってくると、いろいろな方面へがんばりを見せてくれるようになりました。今では私が担任ではありませんが、クラスのムードメーカーで、給食の時など、その生徒の大きな笑い声が聞こえてきます。

生徒を理解しようとすることが万能で、それさえ心がけていれば万事うまくいく、とは思っていません。基本的なアプローチの仕方の一つだと思っています。ただ、生徒が抱える問題が大きければ大きいほど、この「生徒を理解しようとすること」は威力を発揮するなぁ、と感じています。口で言うのは簡単だけど、実際に生徒を目の前にして、それが難しいのもよくわかります。私自身だってなかなかうまくはできません。でも、自分が関わった生徒が良い方向へ成長していく姿を見るのは、この仕事をしていて一番うれしいことです。今後も少しでもそういううれしさを味わえるように、日々精進です。

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