愛着障害

人間は、生まれてすぐに泣いていろいろなことをお母さんに伝えようとします。「オムツを替えて」とか、「おっぱいをちょうだい」とか、「眠いよう」とか、そのたびに誰かが赤ちゃんを抱いて、いろいろと世話をしてくれます。そういったやり取りの中で、自然と形成されていくのが「愛着」です。普通に育てば、1歳ぐらいで見慣れない人に抱かれれば泣き出します。「愛着」がきちんと形成されている証拠です。

今、特別支援学校の現場で、「愛着障害」と呼ばれる生徒が増えています。0~2歳ぐらいまでに、注がれるべき愛情を受けずに育った子どもたちが増えているのです。普通に育てば、誰しもが持つ、心の基地のようなものを持つことができず、人間関係がうまくいきません。子ども同士はもちろん、大人との関係も、どのようにするべきかわからず、大切にしてもらいたい相手に暴言を吐いてしまったり、逆にだれかれかまわずべたべたしてしまったり・・・。いろいろな問題となる行動が起こります。教師という立場の私たちが、「この子は愛着障害だ」と断定することはできませんが、人間関係がうまくいかない生徒の生育暦を調べると、ほとんどの場合、0~2歳のころに親の愛情を受けずに育ってしまっているのです。

愛着障害の生徒と接していて切なくなるのは、抱っこやおんぶの経験がなく、抱っこしようとすると強く拒否されてしまうことです。愛着障害の生徒の全員がそうだというわけではありませんが、そういう生徒が多いです。我が家の3人の子どもたちなど、ちょっと疲れるとすぐに「抱っこしてぇ」とせがむのですが、その抱っこやおんぶの心地よさを知らずに成長してしまっているのかと思うと、胸が苦しくなります。

ちょっと暗い話になってしまいましたが、愛着障害の生徒は確実に増えてきています。「止まらない、生徒の増加」の記事でも触れたとおり、0~2歳の子を持つ親への支援は本当に大切です。

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